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池田デザイン室一級建築士事務所代表
池田 真理
女性ならではの視点で、「住まい」に真剣に向き合い、「家族の気配を感じる間取り」「暮らしやすい収納と間取りの工夫」「本物志向の素材選び」など、コツコツと住まいのデザインをしています。
マンションの間取りタイプは、上下階縦1列同じような間取りというケースが多いです。
しかし、壁材、床材をはじめ、建具、カーテン、照明器具、小物に至るまで……つまりインテリアで、部屋の印象はがらりと変わります。同じ間取りでもインテリアでまったく違う部屋に見えることも。
自分らしく、お気に入りのインテリアにしたマンションに暮らすことは、人生を豊かにすることとも言えます。
どんなインテリアがあなたのお気に入りのスタイルでしょうか。
白や黒などの単色を基調としたインテリアスタイル。現代的なエッジの効いた家具はシャープさもあります。一つの色を基調とするので、インテリアに統一感がでます。白を基調とすると、すっきりとした印象に、黒を基調とすると、ハードな印象になります。また、白といっても、白にもいろいろなトーンがあるので、アイボリー系を取り入れると柔らかで温かみのある感じになります。
モダン家具に、和を象徴する格子や和紙、石などの素材やエレメントを取り入れたインテリアスタイル。基調とする色に暗めの色(黒やこげ茶)を使うとシックなイメージに、明るめの色を使うとカジュアルなイメージになります。また、間接照明や調光(ライトコントロール)機能などを用いて、空間に明りの陰影をつくることでより落ち着いたお部屋になります。
モダン家具にアジア(タイ・インドネシア・ベトナムなど)のテイストを取り入れたスタイル。 アジアンテイストの特徴は、ラタン・麻・ウォーターヒヤシンスなどの自然素材と程よいラフさ。濃いブラウン系の壁紙をベースに、アジア独特の織物やタペストリー、クッションなどのファブリック、バンブーやラタンで編まれたカゴや鉢カバー、手作り感のある木の小物をプラスするとよりアジアンテイストになります。ウンベラータなど葉の大きな南国系のグリーンも◎。
厳しく長い冬、室内で居心地良く過ごすために生まれた北欧のインテリアは、バーチやビーチなどの比較的明るめの木を使った家具、カラフルな色使い、植物などをモチーフとしたファブリックデザインなど温かみのあるスタイル。照明は温かみのある電球色がよいでしょう。ファブリックパネルもおすすめアイテムです。
こだわり素材、デザイナーズ家具を用いたインテリア。無垢のフローリング、タイルや石、鉄など質感のある素材はお部屋のグレードをUPさせます。一部の壁をタイル張りにするなどのアクセントウォールにすると、単調さがなくなり、空間がぐっと引き締まります。
5つのスタイルのインテリアをご紹介しましたが、住まいはその人を表すものです。
そのためにもまずは自分の好きなものを知ることが第一歩になります。
お気に入りの椅子、お気に入りの絵から、リンクさせて自分の好きなスタイルを探してみましょう。そして好きなスタイルを見つけ、あなたに合ったテイストでマンションや家のインテリアをコーディネートしてみてはいかがでしょうか。
2014年7月掲載