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インテリア スペースデザイナー
金田 つばさ
大学で心理学を専攻し、主に空間視覚から感じるストレスを研究。
卒業後、総合建築事務所で個人邸宅からカフェなどの飲食店、美容関係の店舗まで、あらゆるジャンルのインテリアデザインを担当。
その後独立し、心理学のエッセンスを加えた空間デザイナーとして手腕を振っている。建築知識も併せ持つ。
「広い部屋で快適に生活したい」多くの方がそう考えます。しかし、日本の住宅事情を考えると、限られた予算の中で希望の広さを確保するのは、なかなか難しいのが現実です。そんなときは考え方を変えて「部屋を広く見せる工夫」をしましょう。あまりお金をかけずに実行できるテクニックをご紹介します。
部屋を広く見せるポイントは、「明るい色」を基調とするシンプルな部屋作りです。明るい色の中でも特に白は膨張効果があり開放感を演出します。また、光をよく反射するため、明るく爽やかな雰囲気をつくり出します。家具や小物、特に広い面積を占めるカーテンを明るい色に統一するだけでも、部屋を広く見せることが可能です。
見た目の床面積が大きいほど部屋を広く見せる効果があります。具体的には家具のレイアウトを決める際に、できるだけまとめて配置するようにしましょう。そして、家具もできるだけコンパクトなサイズを選びましょう。床面積を広く覆ってしまうラグは大きさを抑えるようにするのがオススメです。
1個の家具で2役使うことができれば家具を1個減らすことができ、その分部屋を広く使うことができます。例えば、ソファーベッドや収納付ベッドです。シンプルなお部屋作りを試してみてください。ソファーベッドは夜にテレビを見てリラックスしながら、ついうとうと眠ってしまっても快適に眠れます(あまりオススメはしませんが)。また多機能家具は「収納が付いている」ものが多いです。収納家具はインテリアの基本になりますので、取り入れてみるのはいかがでしょうか。
間接照明で部屋の暗い部分に光を当てることで、天井や壁に光のコントラストができ、昼間とは異なる空間が生まれます。目線が天井や壁に向かうことで視線が広がり、部屋を広く感じさせてくれます。そして部屋を広く見せる効果と同時に、光のコントラストの効果でオシャレな空間もつくり出します。少しの工夫が2重の効果を生み出しますのでオススメです。
部屋に鏡を置き、最も美しい場所が映りこむようにしましょう。特に窓の外が映るように配置すると、壁の奥に空間があるような錯覚が生まれ、実際よりも広く感じます。見た目が悪いごちゃごちゃした場所が映りこんでしまうと、せっかくの効果が台無しになってしまいますので、ご注意ください。広く見せるには鏡にフレームが無いものがベストですが、有る場合は家具や床の色に合わせるとオシャレ度がアップします。
ガラス製の天板は、透明で視覚的に主張しないので、部屋が広く見えます。具体的に使いやすいのは、ダイニングテーブルやローテーブルです。またテーブル類の脚は、金属性のものを選ぶと天板のガラスとあいまって見た目もオシャレになりますし、より一層広く感じる効果があるのでオススメです。
お部屋を本当に広く変えることは、現実的には難しいものです。しかしいくつかのポイントを押されれば、お部屋は広がりのある空間に見えます。今回ご紹介した内容を全て取り入れなくても、どれかひとつ実践するだけで効果があります。是非参考にしてみてください。
2016年12月掲載